身体に負担のないむし歯治療をお届けします。

虫歯で一度穴が開いてしまった歯は、元には戻りません。そのため、虫歯は早期発見、早期治療がとても大切です。
従来の診断方法としては、目で見る、探針を差し込む、レントゲンを見る、などがありました。しかし目で見ただけでは初期の虫歯を判断することは難しく、検針を差し込むと虫歯が悪化する恐れがあり、レントゲンはX線を体に照射する必要があるなど、虫歯の早期発見は困難でした。

そこで、虫歯を早期発見できる虫歯診断機器「ダイアグノカム」を導入いたしました。

「ダイアグノカム」の特徴

X線を使用しないので安心

X線を使用していないので、放射線を受ける心配がなく、すみずみまで繰り返し納得できるまで検査することが可能です。
妊娠している方も安心して虫歯治療を受けていただくことができます。

撮影した画像をリアルタイムで見ることができる

撮影した画像をリアルタイムでモニターに表示することができます。
患者様にも虫歯を確認していただくことができ、的確な治療計画を立てることが可能です。
画像は記録・保存することが可能ですので、治療前と治療後の確認も容易です。

高画質で、見つけにくい部分の虫歯も見つかる

「ダイアグノカム」が映し出す画像は、レントゲンに劣らないほど明瞭で、一目でほんの小さな虫歯もわかります。
そのため従来では見逃しがちだった、歯と歯の隣接部分の虫歯、詰め物の下にできた二次虫歯、歯肉に接した部分の虫歯やクラック(歯にできたひび割れ)も早期発見することが可能です。
患者様に自覚症状がないような初期の虫歯も見つかることがあり、定期健診での虫歯発見につながっています。

むし歯の進行と主な治療法

虫歯になっても、穴が開いていない初期の虫歯であれば、歯磨きやフッ素で治すことができます。
しかし、穴が開いてしまうと、穴が勝手にふさがることはありません。
従来の削って詰める治療が必要になります。
定期的に検診を受けることで、いつまでも健康な歯を保ちましょう。

初期:歯の表面が溶けているとき

初期のむし歯で、まだどこにも穴が開いていない状態です。
このときであれば、歯を削らずに治すことができます。
丁寧に歯磨きを行い、フッ素やキシリトールの入った歯磨き剤を使って、歯の再石灰化を促します。

中等度:エナメル質に穴が空いたとき

エナメル質や象牙質までむし歯が広がり、穴が開いてしまうと、その穴を治療することはできません。
虫歯の部分を削り取り、穴を詰め物で塞ぎます。
穴が大きくなると、その場で詰め物をせず、歯を型取りし、模型を作り、それを使って詰め物やかぶせ物を作ります。

中等度:歯髄にまで達したとき

むし歯が進行し、歯髄にまで達してしまうと、歯髄の除去が必要になります。俗に「神経を抜く」といいます。
専用の器具を使い、歯髄や感染した象牙質を取り除き、できた空洞に特殊な材料を詰めます。

重度:エナメル質や象牙質が崩壊したとき

このころになると、痛みを感じない方もいらっしゃいます。
しかし、それは神経が壊死してしまい感覚がない状態で、その間も虫歯はさらに進行します。
抜歯することで、他の歯などへの影響を防ぐほかありません。

中等度のむし歯治療に、神経を守る「MTAセメント」

むし歯が中等度になると、神経に達する事で歯の痛みが激しかったり、腫れをひき起こすため、通常の治療では「歯の神経を抜く」か、「歯を抜く」治療を行わざるを得なくなりますが、「MTAセメント」を使った治療を行う事で、「歯の寿命を延ばす」可能性が高くなりました。

MTAセメントは、殺菌効果があり、かつ人体に害のないセメントで、残った歯の神経の保護や、神経を抜いた歯から菌を守る治療を行うことができます。

歯の神経を残す治療に使用

むし歯の治療で歯を削った際、むし歯が深かったため神経の一部が露出してしまう事があります。
神経は、感染した部分を取り除く必要がありますが、殺菌効果のあるMTAセメントで神経を覆い、神経を保護します。

歯を抜かない治療に使用

歯の神経を抜いた歯は、歯に栄養を届ける神経がないために、歯の寿命が短くなってしまいます。
また、抜いた跡に菌が入り込むと、炎症や化膿を起こし、抜歯をせざる得なくなります。
通常、神経は感染した部分を取り除く必要がありますので、この様な場合、全ての神経を取り除く必要がありますが、MTAセメントの殺菌効果により、ある程度の神経を取り除くだけで、残りの神経を残した治療が可能となりました。(症状にもよります。)

歯周病は放っておくと歯が抜けてしまう怖い病気です

歯周病(歯槽膿漏)とは?

歯周病とは、細菌によって炎症がおこり、歯を支えている組織を破壊し始めることです。
治療せずに放置していると、最後には抜け落ちてしまうこともあります。
現在では、成人の約80%の人が歯周病になっている、とも言われています。
また、噛むことが少なく、お菓子やジュースを多く口にする子供にも歯周病が多く見られます。

一つでも当てはまる場合は、歯周病の可能性があります。

  • 歯磨きをすると、歯茎から血がでる
  • 口臭が気になる
  • 朝起きたとき、口の中がネバネバする
  • 歯ぐきが痩せてきた
  • 歯茎が腫れている
  • 歯がグラグラする

虫歯が全然ない人でも歯周病が進行していることがあります。

また、たばこを吸う人や糖尿病を患っている人は歯周病になりやすいとも言われています。

歯周病と生活習慣病との関係

歯周病と全身疾患

近年、生活習慣病のメカニズムに歯周病が影響している事がわかってきました。
歯周病は、細菌の感染による慢性の炎症です。 細菌のつくる毒素や炎症を引き起こす物質が患部から血液中に入り、全身に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
現在、歯周病との関連のある病気として、 「糖尿病」「心疾患」「早期低体重児出産」「誤嚥性肺炎」「骨粗鬆症」があげられています。

歯周病とたばこ

喫煙者の歯周病が発症・進行するリスクは吸わない人に比べ2~9倍に高まることがわかっています。
原因は、ニコチンやタールの作用により、血管が収縮して歯肉への血液の流れが悪くなることや、細菌と戦う白血球の働きが減退するなどがあり、たばこを止めなければ、歯周病の治療を受けても効果が得られにくい場合があります。

歯周病の進行と治療法

歯周病の進行具合によって、治療方法が変わります。
重度になると、外科手術が必要な場合もあります。
定期的に検診を受けていただき、なるべく早めに歯周病を予防しましょう。

歯肉炎(G)

歯の周りに歯垢(プラーク)がたまり、歯肉が炎症を起こした状態で、 この段階であれば正しいブラッシングで改善できます。
主な治療法:プラークコントロール

プラークコントロール

歯に付着したプラーク(歯垢)の量を減らすことをいいます。
歯磨きだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどを使ってプラークの量を減らす方法もプラークコントロールのひとつです。
毎日、正しい方法で行うことで、歯周病の予防につながります。

軽度歯周炎(P1)

歯を支えている骨が破壊され始めます。
歯の周りに歯石が付着し、歯肉が赤く腫れてきます。歯磨きをしていると出血することもあります。
主な治療法:プラークコントロール、スケーリング

スケーリング

歯科医師、歯科衛生士が専用の器具を使って、歯や歯根の表面(根面)に付着したプラーク(歯垢)や歯石を除去することをいいます。
歯磨きなど、セルフケアでは取りきれなかったプラークが歯石になり、歯周病を進行させます。
定期的にスケーリングを行うことで、歯周病の進行を防ぐことができます。

中等度歯肉炎(P2)

歯と歯肉の間の溝(歯周ポケット)が深くなり歯を支えている骨の破壊も進行していきます。歯を指で押すと、ぐらぐらすることもあります。
主な治療法:スケーリング、ルートプレーニング

ルートプレーニング

スケーリングだけでは取りきれない歯ぐきの奥深くの歯石などを、専用の器具を使ってきれいに除去することをいいます。
その際、歯肉が再び付着しやすいように歯根表面をなめらかにします。
ポケットの奥深くまで器具を挿入するので、局所麻酔を行う場合もあります。

重度歯肉炎(P3)

歯のぐらつきが大きくなり、歯肉から出血や膿が出てくることがあります。
最終的には歯が抜け落ちてしまう場合もあります
主な治療法:フラップ手術

フラップ手術

重度の歯周病になると、手術をしなければならない場合があります。
手術方法の中でも代表的なのが、フラップ手術です。
歯肉(歯ぐき)を切開し、歯周ポケット内に深くまで入り込んだプラーク(歯垢)や歯石などを取り除く方法をいいます。
手術を行う範囲にもよりますが、施術に1~2時間かかります。